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太陽暦230年から457年の間、トラン湖周辺を支配した大帝国。ルーグナー家を君主とした軍政一体国家で、初代皇帝はクラナッハ・ルーグナー。国名はクラナッハが「赤い月の騎士」と称されていたことに由来する。この時、独立に貢献したユリアン・シルバーバーグは帝国の正軍師となっており、以後帝国末期までシルバーバーグ家は軍師職を務めることとなる。皇帝は真の紋章『覇王の紋章』を竜王剣に宿した状態で代々継承している。首都はグレッグミンスター、ハルモニア統治時は聖都ルパンダと呼ばれていた。太陽暦457年の門の紋章戦争によって帝国は瓦解し、トラン共和国へと生まれ変わる。

南東に位置するクールーク皇国との間には、太陽暦307年ごろの皇国解体まで領土問題による紛争が発生していた。太陽暦300年ごろには両国は停戦協定を交わしたが、国境近くを所領とする帝国側の辺境貴族がこれに反発するあまり、クールーク兵に扮装して領民に危害を加える「人間狩り事件」を起こす。これに対し、当時帝国側の軍師であったエレノア・シルバーバーグが辺境貴族に諌言するも事件は終わらず、最終的に彼女の副官を務めていたグレアム・クレイが辺境貴族と領民を皆殺しにして事件の終結を図る。この責任をとる形でエレノアは国外追放となり、クレイも帝国を出奔する。その後、太陽暦307年にクールーク皇国は解体され、皇国領の多くは帝国に編入されたことで領土問題は終結した。

クールーク皇国滅亡後は、北方の隣国ジョウストン都市同盟と紛争状態となり、幾度も北方国境付近において武力衝突が起こっていた。そのため、北西部のモラビア城が北方の守りの要となり、門の紋章戦争中にモラビア城とその周辺地域がジョウストン都市同盟軍によって一時的に占領されるまでは、北方の守りを任せられると判断された有能な将軍とその配下の精鋭軍によって常に守りを固めていた。

帝国滅亡当時の皇帝はバルバロッサ・ルーグナー(第17代皇帝)。通称「黄金の皇帝」。太陽暦446年に勃発した継承戦争で、不利な立場に陥りながらも帝国六将軍(後述)を巧みに使い、叔父のゲイル・ルーグナーを倒して皇帝に即位。さらに継承戦争の混乱に乗じて北方に侵攻して来たジョウストン都市同盟との戦いにも勝利した後は荒廃した国土を逸早く復興するなど善政を敷き、その優れた政治的手腕で国民の絶大な支持を得ていたが、太陽暦447年頃に無き妻と生き写しのウィンディとの出会いを機に政治を省みなくなる。政治形態は大将軍たちに各地を委任して部下の軍政官が村や町を治め、税収を国に納めるという封建制に近い形を採っていたが、末期には腐敗した軍政官による理不尽な税徴収や大商人たちとの癒着が起こっていた。

継承戦争でバルバロッサを支えた以下の6人の将軍は、帝国六将軍と呼ばれる。門の紋章戦争時点では、ゲオルグ・プライムは継承戦争直後に帝国を離れており、キラウェア・シューレンはすでに亡くなっており、娘のソニア・シューレンが将軍職を務めているため、五将軍となっている。

戦士の村
赤月帝国南西部のロリマー地方に存在する村。太陽暦20年ごろに聖戦士クリフトによって開かれ、赤月帝国以上に長い歴史と伝統を有する。この村の男は少年の頃から戦士になるべく剣術の鍛練を積み、ある年齢に達すると「成人の儀式」と呼ばれる修行の旅に出立し、旅を終えるまでは決して村に戻る事はない。また、「成人の儀式」とは別に戦いの場に出ることを許された戦士は自らの剣に「最も大切なものの名前」を付ける風習があり、戦士の村出身のフリックは「オデッサ」、ヒックスは「テンガアール」とそれぞれ大切な女性の名前を付けている。一方女性にこうした伝統や風習は無く、むしろ「女性=非戦闘員」という考えがあるが、門の紋章戦争時点の村長ゾラック(『I』)の娘テンガアールは伝統の類に関係無く、自らの意思で戦いに身を投じている。
竜洞騎士団
竜騎士から成る騎士団。総勢は60人程度だが、実際に出撃できるのは階級が高い20人ほどである。赤月帝国領西部に存在しながら、自治を認められた騎士団である。ただし、自治とはいっても数少ない竜を守るために帝国側からの協力も不可欠だった。階級は第一位から第九位まであり、第一位の『竜の父』は事実上の空位である。団長は真の紋章『竜の紋章』を代々継承しており、門の紋章戦争時点での騎士団長はヨシュア・レーベンハイト、太陽暦475年までにミリアが団長を受け継いでいる。

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